○月△日 PM4:30 2−A教室にて

「へぇー!獄寺君って意外に優しいんだね!」
「でしょ!!私もそう思ったの!その肝試し以来ちょくちょく声かけてくれるし…。」
「…で、何でそんなににやけてるの?」
「え!?だ…だって、その…やっぱさ。…嬉しいもん。」
「何々?もしかして、好きなの?」
「え、本当に?!」
「え、えぇぇ…まだよく分かんないけど…。でも、好き…なのかも。」
「いいなー!!あ、の方はどうなのよ?」
「へっ!?わ、私?」
「だってちゃん雲雀さんと仲良いじゃない!」
「いやいやちょと待て。私と雲雀さんはただの上司と部下だから。」
「『ただの』ってことはないでしょ。ほら、言っちゃいなよ〜。」
「そうだよ、今雲雀さんいないんだしさ!…好きなんでしょ?でしょ?」
「………。」
「「「…………。」」」
「…好き、だよ。」
「ほらね―――――!!」
「ちょ、静かにしてよもう!!」
「告白すればいいのに…雲雀さんもちゃんのこと好きだと思うけど…。」
「いや、それはないない!!」
「え―、そうかな…」
「それに…」
「ん?」
「雲雀さん…この前告白されてた……。」
「え――――――?!誰?そんな勇者!!!」
「わ、わかんないけど…多分3年生の先輩。すごく美人だったよ。」
「へー。でも断ってたんでしょ?」
「うん…そうなんだけど………」
「え、なに?キスでもされてた?」
「キッ?!ち、違うよ!!!えっと、その雲雀さんが、ね……」
「うん?」
「『君なんか興味ない、どうでもいい』って……。」
「あー…でも雲雀さんならいいそうだよね。」
「でもまぁ…好きな人にそんなこと言われたらショックだろうね。」
「うん…先輩泣いてた……。」
がそれ見てたの雲雀さんは知ってるの?」
「ううん。偶々見ただけだから…。」
「はは〜ん。それでは自信ない訳だ。」
「うっ……」
「…ちゃん図星?」
「だ、だってさ…もしも私が雲雀さんにそんなこと言われたら…多分立ち直れないから。」
「んーまぁ分からなくもないけど。」
「でしょ!!…ってもうこんな時間?!行かなくちゃ!」
「風紀委員?毎日大変だねー。」
「でも結構楽しいし!私好きだから。」
「え、雲雀さんが?」
「ち、違うよ!仕事が!!!」
「分かった分かった!いってらっしゃい。」
「うん!じゃあまた明日ね―!」



「…ちゃん、変な心配しすぎだよね。」
「だね…『君なんか』ってことは他に興味ある人がいますって言ってるものだしね。」
「雲雀さんがにだけ優しいのは周知の事実なのに。」
「早くくっつけばいいのにねー…。」


























同日 PM4:52 応接室にて

「失礼します、です。」
「…遅かったね。何かあったの?」
「えっと…友達と話してました…すいません……。」
「…別に今日の仕事を終わらせてくれるなら問題ないよ。」
「が、頑張ります…!!」



「何の話してたの?」
「へ、友達と…のですか?」
「うん。」
「(雲雀さんの話なんて言えないよ…!!)えっと―…好きな人の話、とかです。」
「…………。」
「(間違ったことは言ってない…けど恥ずかしいよう!!)ひ、雲雀さんは好きな人とかいないんですか?」
「……は?」
「(って何聞いてんだ私は―!!)な、何でもないです!忘れてください!!」
「いるけど?」
「えっ……」
「何その反応。問題でもあるわけ?」
「あ、いえ…そういうわけではないですけど………ひ、雲雀さんが好きになる人ってどんな人かなーと。」
「……………鈍感」
「ど、鈍感?」
「で、お人よし。どうでもいいことにまで首突っ込むしすぐ泣く。あぁ後…よく笑う、かな。」
「へ、へぇ…変わった人ですね?」
「本当にね。」
「(あれ、雲雀さんそれ本当に好きなんだよね…?)」
「君は?」
「ほへっ?!」
「(ほへ?)好きな人いないの?」
「い、いますけど…?」
「誰?」
「ひ、秘密です…!」
「ふーん…」
「(視線が痛いぞ…)えーと、そうですね…。一言で言うなら…遠回りに優しい人です。」
「…へぇ。」
「も、もうこのの話終わりです!書類やりましょー!!」
「始めたのは君だろ?」
「違いますよ、雲雀さんです。」
「…まぁいいけど。下校時間まであと1時間だから頑張ってね。」
「げ。」






















透き通る
(君のことだよなんて、死んでも言えない)




























++++++++++++++++++
ゆいちゃんへ、2周年おめでとう!!
リクエストは風紀委員の子設定で両思いなんだけどお互い言えずにいるということだったのですが…。
ほのぼの通り越してものすっごい甘々になりました。
ごめんねゆいちゃん…。

会話オンリーの話は意外と難しかったです。
方言が出るのではないかと何度書きなおしたか…。こういう時不便ですね。

ゆいちゃんのみお持ち帰りOKです…こんなのですが貰ってくれると嬉しいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。


2010.4.7